ベルギーのまち旅 #6 ―Sint-Niklaas

投稿日: 2025年12月7日 23:50

ベルギーのまち旅 #6 ―Sint-Niklaas

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ベルギーの美しい街|シント=ニクラース散歩。

── 聖ニコラの名を持つ町を歩く  シント=二クラース

── 聖ニコラの名を持つ町を歩く  シント=二クラース

今回のベルギー街さがしは、
東フランデレン州にある シント=ニクラース(Sint-Niklaas) を訪ねます。
町の名は、サンタクロースの原型ともいわれる “聖ニコラウス” に由来しており、
ベルギーの中でも特に文化と伝統が息づく場所です。
広いマルクト広場、歴史ある市庁舎、そして聖ニコラス教会。
そんな町へ向けて小さな旅が始まります。

かわいい街と Temsebrug(テムセ橋)

かわいい街と Temsebrug(テムセ橋)


空港を過ぎるとほどなく、Steenokkerzeel(ステーノッケルゼール) に入ります。空港のすぐ北側に位置する町で、空港の近さを忘れてしまうほど静かな住宅地が広がっています。

ステーノッケルゼールを抜け、車を東へ進めると、
やがて大きな川に架かる Temsebrug(テムセ橋) が姿を現します。

この橋は、東フランデレン州のテムセ市とアントワープ州のボルネム市
を結ぶ “州境の橋” です。
さらに、この橋の特徴は 可動橋(開閉橋) であること。
大型船が通る際には橋の一部が上昇し、
川と橋がつくるダイナミックな風景が旅人を楽しませてくれます。

橋を渡れば、目的地 シント=ニクラース(Sint-Niklaas) はもうすぐ。


ベルギー最大級のマルクト広場へ

ベルギー最大級のマルクト広場へ

車を町の中心にある地下駐車場に停め、階段を上ると目の前に広がるのが
グローテ・マルクト(Grote Markt)

ここは ベルギー最大級のマルクト広場 として知られ、
サン・ニコラ祭や熱気球フェスティバルなど、大型イベントの舞台となる場所です。

そしてこの広場は 2025年末に大規模リニューアル予定。
完成後は、ベルギーでも有数の“緑豊かな広場”として生まれ変わる予定です。

聖ニコラウス像と市庁舎、旧市庁舎

聖ニコラウス像と市庁舎、旧市庁舎

広場の中心に立つ”聖ニコラウス像”は町の名前「Sint-Niklaas」の由来でもあり、
この町を象徴する大切な存在です。

像を見守るように立つのが 市庁舎(Stadhuis)。
19世紀のネオルネサンス様式が特徴で、華やかさと威厳をあわせ持つ建物です。
現在も行政機能と文化イベントの場として使われています。

向かいに佇む 旧市庁舎(Oude Stadhuis) は、1870年代に建てられたネオゴシック様式。
結婚式場、市議会場として利用され、時代を超えて愛され続ける建築です。


聖ニコラス教会(Sint-Nicolaaskerk)

聖ニコラス教会(Sint-Nicolaaskerk)

聖ニコラス教会 は、町の名の由来にもなった“聖ニコラウス”に捧げられた、シント=ニクラースの象徴的な存在です。

外観は、ロマネスクの素朴な力強さと、
ゴシックの尖塔やアーチが織り交ざる穏やかな表情が特徴。

内部に入ると、高いゴシックアーチが天井へと伸び、
ステンドグラスからこぼれる光が柔らかく空間を照らします。
木彫りの説教壇や主祭壇の装飾には、教会が長い年月をかけて守り継いできた歴史を感じ、
広場のにぎわいとは対照的に、落ち着いた時間が流れる場所です。

ロメン・デ・フィツ公園とワルブルグ城

ロメン・デ・フィツ公園とワルブルグ城

少し歩くと、緑が心地よい ロメン・デ・フィツ公園(Romain De Vidtspark) にたどり着きます。

この公園は、16世紀に建てられた ワルブルグ城(Kasteel Walburg) の敷地跡に広がるもの。
現在、城の内部はレストランとして利用されており、
歴史ある建物の中でゆったりと食事を楽しむことができます。

公園内には、クラシックな 音楽キオスク, 水辺の噴水、
そして歴史を静かに伝える戦争記念碑が配置され、
訪れる人それぞれが思い思いの時間を過ごしています。

週末には、公園の一角でマーケットや小さな文化イベントが開かれることも多く、地元の人々が集まる、
穏やかで温かい雰囲気に包まれます。

シント=ニクラース駅を歩く

シント=ニクラース駅を歩く

シント=ニクラース駅前では、まず目を引くのが
地図の歴史をテーマにしたアート作品 「De Schijf(デ・スヘイフ)」。
メルカトルゆかりの町らしく、静かに存在感を放っています。

東側には、地下と地上に広がる大きな駐輪場 があり、
自転車がずらりと並ぶ光景はベルギーらしさそのもの。

近代的に整えられた駅舎は明るく開放的で、
改札なしでホームまで進める のも特徴です。

聖母教会(Onze-Lieve-Vrouwkerk) ── 色彩が静かに息づく、美しい空間

聖母教会(Onze-Lieve-Vrouwkerk) ── 色彩が静かに息づく、美しい空間

シント=ニクラースの街で目を引くのが、19世紀に建てられた聖母教会(Onze-Lieve-Vrouwkerk)です。

外観の塔の頂上には高さ6メートルの黄金のマリア像が輝き、遠方から街を見守っています。
内部に一歩足を踏み入れると、ベルギーでは珍しく、
教会内部をまるごと多色で飾った「ポリクローム装飾」の最初の例の一つと言われています。
天井を見上げれば、光を受けてきらめく、鮮やかな絵画や装飾に目を奪われること間違いなし。
普通のベルギーの教会とは一味違う、「色彩のシンフォニー」をぜひ体験してください。


広大なスペースを活かしたイベント

広大なスペースを活かしたイベント

広大なスペースを活かしたイベントが年間を通して盛りだくさん!
毎年恒例の主要イベントをご紹介します。


Vredefeesten(フリースフェーステン/平和の祭典)|9月第1週末

シント=ニクラース最大のイベントで、世界中から集まる熱気球が町の空を彩ります。
マルクト広場から飛び立つカラフルな熱気球や、夜に行われるバルーングローは必見。
音楽、屋台、マーケットが加わり、町全体がお祭りムードに包まれます。



Zomer op het Plein(ゾメール・オップ・ヘット・プレイン)|夏の広場イベント

夏になると、ベルギー最大級のマルクト広場が一気に“巨大なテラス”へと変身します。
6月下旬〜8月に開催される Zomer op het Plein では、広場いっぱいにテーブルと椅子が並び、
誰でも気軽にビールや食事を楽しめる、開放的な夏の名物イベントです。


Sintstad(シンタースタッド)|11月〜12月

サンタクロースの原型“シンタ―クラース”の町として知られるシント=ニクラース。
冬には、シンタ―クラースがトルコから船で到着する伝統行事やパレードが行われ、
子どもたちで賑わう温かい季節が訪れます。

まち旅はつづく

まち旅はつづく

シント=ニクラースの季節ごとの表情は、まだまだ奥が深そうです。
次は、イベントの時期にも訪れてみたいと思います。
それでは、また次の街さがしも、のんびりお付き合いいただけたら嬉しいです。